北朝鮮「史上最大」砲撃訓練 韓国は警告メッセージ[2017/04/25 16:59]

 軍の創建から85年という節目の日を迎えた北朝鮮では、金正恩委員長が立ち会い、史上最大規模の砲撃訓練が行われたと韓国メディアが伝えています。核実験やミサイル発射の動きはありませんが、韓国政府は北朝鮮の動きをどう見ているのでしょうか。

 (高橋政光記者報告)
 韓国政府は、大統領不在の政権過渡期に北朝鮮がさらなる挑発行為に出る可能性もあるとみて、「警戒を緩めてはいけない」と引き締めを図っています。韓国外務省は25日午後の記者会見で、「アメリカと連携し、北朝鮮の軍事的冒険主義に対し、厳重な警告のメッセージを送った」としていて、今後、日本・アメリカと協力し、追加制裁も検討する意向を示しました。また、韓国国防省は「すべての可能性を念頭に確固たる態勢を維持している」と万全の警戒を強調しています。一方、北朝鮮が核実験や大陸間弾道ミサイルの発射ではなく、大規模な砲撃訓練を実施したことが今後に向けて意味を持ちそうです。アメリカや中国が再三、拒否感を示してきたものではなく、国内での訓練にとどめたことで緊張をエスカレートさせず、「朝鮮半島情勢の管理に入った」との見方もあります。北朝鮮としては、アメリカとの対立姿勢をこれまで強めてきたのですが、正面衝突を避けて相手の出方をうかがっているとも言えそうです。

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