突然のFBI長官解任 本当はロシアとの関係隠しか[2017/05/10 11:47]

 アメリカのトランプ大統領は、FBI(米連邦捜査局)のコミー長官を解任しました。突然のFBI長官の解任、本当の理由は何でしょうか。

 (山下達也記者報告)
 表向きはクリントン氏のメール問題の扱いとしていますが、本音としてロシアとの不適切な関係の捜査を断ち切ることにあるというのは明らかです。それを示すのが、トランプ大統領がコミー長官に宛てた書簡です。解任通告と同時に、コミー長官がトランプ大統領は捜査の対象になっていないと何回も言ってくれたと、わざわざ書いています。この理由は、トランプ大統領としてはいずれ公開される書簡で、自分はロシアとの疑惑の関係はないとアピールする狙いがありますし、それだけ捜査の手が及ぶことを恐れているといえます。民主党は「権力の乱用だ」と批判し、共和党も「捜査を終わらせてはならない」と訴えています。トランプ大統領は、これまでもソリが合わない司法長官代行や連邦検事を解任しています。アキレス腱である自身や家族、側近への捜査の芽をつみ、まずは司法を粛正することで、政権を盤石に固めていきたいという狙いだけはぶれていません。

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