問われる文大統領の手腕 トランプ氏との会談を調整[2017/05/15 17:01]

 北朝鮮は「新型のミサイル発射に成功した」「アメリカ本土も攻撃圏内」と対決姿勢を強めています。対話路線を掲げる文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対応に変化はあるのでしょうか。

 (高橋政光記者報告)
 文大統領は北朝鮮に対し、従来の融和的な姿勢ではなく厳しい面も見せています。14日の国家安全保障会議で文大統領は、「対話するにしても北朝鮮の態度の変化があってこそできる」と強調しました。また、「挑発には断固、対応すべきだ」と北朝鮮を非難しました。ただ、文大統領は10日に就任したばかりで、この会議には前の朴槿恵(パク・クネ)政権からのメンバーが出席しました。まだ閣僚人事が決まっておらず、自らの政策を実行できない状況です。北朝鮮はこうしたなか、韓国と周辺国の足並みの乱れを狙ったともいえます。北朝鮮は今回のミサイルに大型の核弾頭を搭載可能だと主張しているほか、新型エンジンの実験にも成功し、ICBM(大陸間弾道ミサイル)技術の完成に近付いているとの見方もあります。文大統領は当面、対話を封印し、アメリカや日本と連携を図らざるを得ません。早速、15日にアメリカの朝鮮半島担当者が韓国を訪れ、トランプ大統領との会談について調整が進められます。北朝鮮包囲網が厳しくなるなか、韓国はどう動くのか。文大統領の外交手腕が問われています。

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