「一帯一路」国際会議が閉幕 トランプ政権を牽制[2017/05/16 00:05]

 中国が提唱する「一帯一路」の国際会議が14日に閉幕しました。共同声明には「あらゆる保護主義に反対する」という文言が盛り込まれ、アメリカのトランプ政権を牽制(けんせい)した形です。

 中国が自らの存在感を国際社会に示すために重要な会議と位置付けていた「一帯一路フォーラム」ですが、習近平国家主席は会議の成功を強くアピールしました。
 中国・習近平国家主席:「一帯一路はきっと平和の道や繁栄の道、開放の道、革新の道、文明の道を築き上げると信じる」
 中国とヨーロッパを陸と海のルートで結び、巨大な経済圏を作り上げようという「一帯一路」構想で、中国は鉄道などのインフラ整備に新たに17兆円を用意する見通しです。今回のフォーラムをきっかけに中国が主導するインフラ整備などを加速させ、失速する国内経済を立て直したい考えです。また、15日に発表された共同声明には、「あらゆる保護主義に反対する」という文言が盛り込まれました。アメリカのトランプ政権を暗に批判するとともに、国際社会で中国を中心とした新たな秩序作りを行いたい考えが透けて見えます。豊富な資金を背景に影響力を強める中国に対し、一部周辺国からは警戒の声が上がっています。「一帯一路」があらゆる国に認められるかどうかは、今後の中国の出方次第ともいえます。

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