イギリス政府「EU離脱後も暫定的な関税措置を」[2017/08/15 23:24]

 イギリス政府は、EU(ヨーロッパ連合)離脱後の貿易協定について、交渉方針を初めて発表しました。正式な貿易協定が決まるまでの「暫定措置」として、EU側にほぼ現状維持を求めています。

 現在、イギリスはEUの関税同盟に参加し、同盟国同士の貿易には関税が撤廃されています。15日に発表された交渉方針でイギリスは、EU離脱が予定されている2019年3月以降、混乱を避けるために移行期間を設け、これまで通りの関税措置を求めるとしました。また、この期間中、EUの関税同盟国には認められていない、第三国との自由貿易協定の交渉も進めるとしていて、イギリスにとって都合のいい内容となっています。現在、離脱交渉では「EU市民の権利保障」「イギリスがEUに支払う手切れ金」などを優先的に協議することになっています。イギリスが重視する貿易協定の方針が先に明らかにされたことで、EU側の反発を招く可能性もあります。

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