自制呼びかけた中国は強い不満…北朝鮮戦略見直しか[2017/08/29 11:52]

 29日朝、北朝鮮がミサイルを発射しました。アメリカと北朝鮮の板挟みになっている中国はどう動くのでしょうか。北京から報告です。

 (森林華子記者報告)
 中国の国営メディアも日本や韓国の報道を引用する形でこのニュースを朝から伝えています。しかし、中国政府は公式のコメントをまだ出していません。私は北京にある北朝鮮の大使館に行きましたが、いつもと変わらない様子でした。出入りをする人に今回のミサイル発射について尋ねると、足早に立ち去る人が多かったのですが、ある男性は「そのニュースは知らない」と一言だけ言って立ち去りました。一方、中国政府は今回のミサイル発射について強い不満を持っているとみられます。というのもこの1カ月間、中国政府は国連の安保理決議に基づいて北朝鮮への経済制裁を強めていました。具体的には石炭や海産物などの輸入の禁止や中国国内で新たに合弁企業などを設立することを禁止しました。さらにこれまで、北朝鮮を含むすべての関係国に自制を呼び掛けてきました。しかし、こうした取り組みは結果的に功を奏しなかった形です。中国側はより強い制裁を含めて抜本的な戦略の見直しに迫られることになります。

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