中朝国境の町で“激しい揺れ” 中国政府への不満も[2017/09/04 11:49]

 北朝鮮は3日、過去最大規模となる6回目の核実験を強行しました。今回の核実験場から200キロほどの中朝国境に近い中国の延吉市では実験直後、強い揺れに襲われました。北朝鮮はこれまで核実験を繰り返してきましたが、日本の防衛省によりますと、今回は過去の規模をはるかに上回り、推定出力約70キロトン、前回の約7倍と考えられています。延吉市では北朝鮮を止められない中国政府への不満も聞かれました。

 (登島貴之記者報告)
 北朝鮮の国境から車で30分ほど離れた延吉の中心街です。3日は10秒以上にわたり、非常に激しい揺れを感じたということです。
 中国・延吉の住民:「窓も揺れていた。何が起きたか分からなかった。怖かったです」「平和であってほしい。北朝鮮の核実験はいらない」
 地元の人々の話では大きな揺れは2回あり、これまで経験したことがない激しいものだったということです。中国のネット上では北朝鮮への批判だけでなく、「なぜ核実験を止めることができないか」といった中国政府への不満も数多く書き込まれていました。ただ、これらの書き込みは次々と削除されて、閲覧ができなくなっています。延吉は経済面で北朝鮮との結び付きは非常に強く、3日も北朝鮮から大量の魚介類が運び込まれていました。地元の住民の多くが「北朝鮮の核実験は許すことができないが、生活のためには貿易をやめることができない」と複雑な思いを口にしていました。

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