威嚇と非難の応酬「緊張一気に高まる」 その先は…[2017/09/22 11:45]

 アメリカのトランプ大統領は国連総会で、アメリカや同盟国を脅かせば「北朝鮮を完全に破壊する」と宣言し、「ロケットマンは自殺行為を続けている」と北朝鮮の金正恩委員長を非難していました。これに強く反発した金委員長は22日に初の声明を出し、アメリカに対して「必ず代価を支払わせる」としたうえで、トランプ大統領を「火遊びが好きなならず者だ」と批判しました。

 (高橋政光記者報告)
 金委員長は北朝鮮史上、初めて最高指導者自ら声明を出すという異例の対応で、アメリカに対して強い警告のメッセージを送りました。22日の労働新聞1面には、怒りの表情で声明を読み上げる金委員長の写真が掲載されました。トランプ大統領の演説を「歴代最悪の宣戦布告だ」としたうえで、「史上最高の超強硬対応措置の断行を慎重に考慮する」「必ずや火で制する」と威嚇しました。北朝鮮消息筋は「危機レベルは一気に高まった。何らかの行動に出るに違いない」と話しています。さらに、非難の応酬による“言葉の戦争”が激しくなり、緊張状態がエスカレートするとも指摘しています。国連での北朝鮮批判が弾道ミサイル発射など、新たな挑発行為につながるという皮肉な結果になりそうです。

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