北朝鮮高官がロシア訪問 緊張緩和に向け進展は?[2017/09/27 17:18]

 モスクワの空港に姿を見せた北朝鮮のアメリカ政策を担当する崔善姫(チェ・ソンヒ)米州局長。アメリカとの関係が急速に悪化するなか、ロシア政府に仲介役などを含めた支援を要請するために訪れたとみられています。ロシア側との協議が行われるとみられるモスクワのロシア外務省前から報告です。

 (長谷川由宇記者報告)
 (Q.北の高官、どんな動きを見せている?)
 ロシア外務省の正門の前ですが、崔局長の具体的なスケジュールがロシア側からも発表されていないため、朝から報道陣が待機して到着を待っている状況です。今回の崔局長の訪問予定のなかで唯一、分かっているのがロシア外務省のブルミストロフ巡回大使という人物と会談するということです。この大使は7月に平壌を訪れるなど、現在のロシア外務省における朝鮮半島情勢の責任者である一方、実はワシントン駐在を経験するなど、長く対米政策を担当してきた人物でもあります。今回、金正恩委員長が腹心の崔局長を派遣してきたということに敬意を表して、ロシア側としてもアメリカに精通した人物を立てて本気で議論しようとする姿勢が感じられます。ただ現在、米ロの間で深い信頼関係が築けているとはとても言い難い状況ですので、実際にロシアがパイプ役を果たして、北朝鮮を巡る問題が解決に向けて進展するかは極めて不透明な状況です。

こちらも読まれています