世界遺産を貸し切りも!?…中国“歓待”の狙いは[2017/11/08 17:14]

 日本でもトランプ大統領に相当な「おもてなし」だったと思うのですが、中国はそれを上回る破格の扱いのようです。その背景は何なのでしょうか。

 (前田輔記者報告)
 中国にとってみれば習近平国家主席が先月、政権2期目のスタートを切ったばかりです。外交面で国内外にアピールをするこの上ないタイミングといえます。おもてなしという意味では8日午後、北京市郊外にある「万里の長城」の観光客の受け入れを訪中最終日の10日、一日停止すると発表がありました。一部分ではあるんですが、これもトランプ大統領の訪問が予想されます。宿泊するとみられるホテルは厳重な警備に加え、到着日の2日前の6日から出発翌日の11日まで完全に貸し切りにするという念の入れようです。今回、トランプ大統領を歓待する理由の1つに、習主席がトランプ大統領と対等にわたり合い、私的な関係を深めることにあります。中国国営テレビも両者がにこやかに握手する様子を映し出していました。中国はアメリカと並ぶ大国だと改めて国内外に示すことも大きな狙いになります。中国としてはできるだけ和やかな雰囲気を作ったうえで、米中の隔たりが大きい北朝鮮の核・ミサイル開発問題やアメリカが求める対中貿易の赤字解消に向けた協議をしたい、そういった思惑もあります。

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