米全土の射程目指し開発 まもなく重大報道[2017/11/29 11:47]

 北朝鮮は29日午前3時すぎ、西側にある平城(ピョンソン)からICBM(大陸間弾道ミサイル)級とみられるミサイルを発射しました。北朝鮮がこのタイミングでミサイル発射に踏み切ったのは、アメリカに対して核・ミサイルの放棄には応じない姿勢を示す狙いがあるとみられます。ソウルから報告です。

 (高橋政光記者報告)
 北朝鮮はアメリカ全土を射程に収めるミサイルを完成させてから対話したいと考えていて、交渉を優位に進めるためにも年内に発射実験を成功させておきたかったのです。未明のミサイル発射実験は「いつでも撃てる」実戦を想定した奇襲能力を誇示するとともに、アメリカの昼の時間により強い衝撃を与える意図もあったとみられています。韓国国防省関係者はICBMの「火星14」とみていて、射程は1万キロ以上と推定されます。韓国政府は「朝鮮半島の平和のための韓国の努力に顔を背けた無謀な挑発」だとして強く糾弾する声明を出しました。また、韓国軍は北朝鮮がミサイルを発射した6分後に発射地点の攻撃を想定したミサイル発射訓練を実施し、さらなる挑発にも警戒を強めています。北朝鮮の朝鮮中央テレビは午後0時半から重大報道を放送する予定で、29日のミサイル発射について発表する可能性があります。

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