核保有5カ国大使は欠席へ ノーベル平和賞授賞式[2017/12/10 17:39]

 ノーベル平和賞の授賞式には、核兵器を保有する5カ国の大使が欠席する異例の事態になっています。

 (金子陽記者報告)
 オスロは遅い夜明けを迎えたばかりです。授賞式まで残り3時間余り、会場となるシティーホールには参加者が続々と到着します。授賞式の前、被爆者のサーロー節子(85)さんは、アメリカの核の傘に頼る日本が核兵器禁止条約に反対していることを痛烈に批判しました。「被爆国としての道義的責任がある」。その言葉には母国の日本への怒りがにじみ出ていました。10日は異例の授賞式になります。平和賞の授賞式にはノルウェーに駐在する各国の大使が毎年、出席するのが慣例です。しかし、アメリカ、フランスなど核を保有する5カ国の大使は欠席する見通しとなりました。5カ国は核兵器禁止条約に反対しているからだとみられています。原爆投下から72年、今回の平和賞、そして、被爆者のサーローさんのスピーチが「核なき世界」へ国際社会を突き動かす新たな一歩につながるのか。世界中の関係者が見守っています。

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