一般教書演説というより選挙演説?「強い米国」強調[2018/01/31 11:46]

 アメリカのトランプ大統領は、1年の政権の方針を示す一般教書演説に就任後、初めて臨んでいます。「安全で強い、誇り高いアメリカをつくる」をテーマに北朝鮮問題も取り上げます。アメリカ議会から報告です。

 (山下達也記者報告)
 演説は今も続いています。トランプ大統領は、好調な経済指標などを持ち上げて色々成し遂げたとアピールして、格式高い一般教書演説というよりは11月の中間選挙を視野にした選挙演説の様相も呈しています。
 トランプ大統領:「地球上でアメリカ国民ほど恐れを知らず、勇敢で断固とした人々は誰もいない。山があれば登り、フロンティアがあれば越える。課題があれば利用し、チャンスがあればつかむ」
 演説は、強いアメリカが復活したということを何度も強調するものになっています。雇用の改善や税制改革を実現したということをアピールしました。北朝鮮問題では、核・ミサイルはアメリカ本土への脅威だとして過去のアメリカの政権と違い、強硬姿勢を続けると強調する予定です。そして、貿易問題では不公平な貿易協定はもう終わったとしたうえで、この貿易協定の修正に取り組むとしてTPP(環太平洋経済連携協定)再交渉もやはり示唆する予定です。また、対立する移民問題ですが、一部を受け入れる代わりにメキシコ国境の壁の建設費3兆円近くを認めろと呼び掛ける予定です。民主党の一部議員はトランプ大統領の移民の差別発言などに反発して既にボイコットしていて、対立が鮮明になっています。演説はあと30分ほど続きますが、懸案となっているアメリカの分断を修復するものになるかはやや期待薄です。

こちらも読まれています