安保理 シリア決議案否決 米攻撃の可能性高まる[2018/04/11 10:31]

 シリアで化学兵器が使用された疑惑を巡り、国連安全保障理事会は調査機関の設置を求めた決議案を採決しましたが、ロシアが拒否権を行使して否決されました。アメリカがシリア攻撃に踏み切る可能性がさらに高くなりました。

 10日に開かれた安保理の緊急会合では、シリアでの化学兵器の使用状況や使用者を調べる新たな機関の設置を求めた決議案が採決されました。決議案はアメリカが作成したもので、15カ国のうち12カ国が賛成しましたが、アサド政権の後ろ盾であるロシアが拒否権を行使したため、否決されました。中国は棄権しました。一方、トランプ大統領はシリアへの対応のため、13日から予定していたペルーとコロンビアへの訪問を中止しました。決議案が否決されて安保理による事態の打開が見込めなくなったことから、アメリカがシリアへの軍事攻撃に踏み切る可能性が一層、高まっています。

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