北朝鮮を牽制する狙いか 米がイラン核合意から離脱[2018/05/09 11:52]

 アメリカのトランプ大統領がイラン核合意からの離脱を発表しました。核合意は2015年にアメリカ、イギリス、フランスなど、6カ国がイランの核開発を大幅に制限する見返りに制裁を解除したものです。しかし、トランプ大統領は、イランは合意を守っていないと主張。これには北朝鮮に対して、不十分な非核化ではアメリカは納得しないと牽制(けんせい)する狙いもあります。

 トランプ大統領:「アメリカはイラン核合意から離脱する」
 トランプ大統領は核合意には欠陥があり、イランの核保有を止められないと強調しました。そのうえで、イランに対して過去最大級の経済制裁を行うとしました。ボルトン安全保障担当補佐官は「不十分な合意は認めないという北朝鮮に対するメッセージだ」と米朝首脳会談に向けて牽制する狙いがあると明らかにしました。一方、イランのロウハニ大統領は「これからはアメリカ以外の5カ国との合意になる」と述べ、当面は核合意の枠組みにとどまる考えを示しました。ただ、「合意が無意味なものだと感じれば濃縮ウランの製造を制限なく行う」とし、核開発を再開する可能性にも言及しました。

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