なぜ「板門店案」消えた?シンガポール決定の舞台裏[2018/05/11 11:46]

 米朝首脳会談の開催場所については当初、南北の軍事境界線にある板門店(パンムンジョム)が有力視されていましたが、トランプ政権内で反対する声が上がっていました。

 (高羽佑輔記者報告)
 トランプ大統領は最近まで「当事者がいるから」という理由で板門店での開催を積極的に推していました。しかし、ホワイトハウスの側近らがこれに反対をしました。もし板門店での開催となったら、仲介する韓国の影響力が大きくなるだろうと懸念をしたのです。ホワイトハウスの報道担当者は「シンガポールはトランプ大統領と金委員長の両方の安全を保証し、中立な場所だ」と話しましたが、板門店での開催は避けたかったというのが本音です。会談では、北朝鮮の非核化の見返りにアメリカが何をするのかも焦点です。トランプ大統領は10日、「朝鮮半島全体の非核化を達成する」と韓国を含めた言い方を強調していて、在韓米軍の削減も念頭に置いている可能性もあります。一方で、ある政府高官は「今回は大まかな合意をするだけで、具体的なステップには踏み込めないだろう」という見方を示しています。

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