トランプ氏、貿易問題で孤立 経済ではG7結束揺らぐ[2018/06/09 11:47]

 G7では最大の焦点となっている自由貿易の議論で、トランプ大統領と各国との溝は埋まらず、アメリカの孤立が鮮明になりました。

 (西尾哲也記者報告)
 トランプ大統領は各国首脳とのバイ会談に相次いで臨みましたが、開口一番にはアメリカの貿易赤字を強調するなど、相手を揺さぶることを忘れませんでした。
 トランプ大統領:「アメリカは長年、EU(ヨーロッパ連合)に対して巨額な貿易赤字を抱えてきた。マクロン大統領は、この件に関して非常に協力してくれている」
 自由貿易に関する議論は予定時間を大幅に超えて行われ、トランプ政権による鉄鋼などの輸入制限に対して、各国からは「公正な貿易」を求める意見が噴出しました。一方、ホワイトハウスはトランプ大統領のシンガポールへの出発を予定より早め、2日目の気候変動などの会合を欠席すると発表しましたが、各国の批判に反発したとの見方も広がっています。首脳宣言が採択できるかどうかは極めて微妙な情勢で、世界経済の牽引(けんいん)役を自任してきたG7の結束は大きく揺らいでいます。

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