パラ大会金メダリストに偽装疑惑 視覚障害で車運転[2018/10/15 17:00]

 アジアパラ競技大会の視覚障害者柔道で金メダルを獲得した韓国の選手について、視力が1.5もあったことが分かりました。ほかにも疑惑の選手が続出しています。

 視覚障害者の代表選手が運転免許を取り、車を運転していたことがJTBCの取材で確認されました。疑惑が持ち上がったのは、6日から13日までジャカルタで開催されたアジアパラ大会。大会には43の国と地域が参加し、日本も17競技に出場しています。そのうちの一つ、視覚障害者柔道とはお互いに組んだ状態から試合を始める競技です。メガネ等で矯正した状態で視力が0.1以下というのが出場の条件となっていて、試合前に医師が現地で最終確認をします。しかし、JTBCの取材で出場選手のなかに両目の視力が1.0以上の選手がいることが分かったのです。1人目、A選手は今大会で金メダルを獲得。リオ大会でも銅メダルを獲得し、10年前には視力1.5で普通免許も取得していました。2人目、B選手は金メダルを2つ獲得、おととしに運転免許を取得しています。3人目、C選手は今年6月に健常者の大会で優勝しています。4人目は金メダル2つを獲得したD選手。視力0.2以上が必要となる兵役対象者です。
 きっかけは、去年10月。韓国障害者柔道協会の関係者からJTBCの記者に、「代表選手のなかに視覚障害を装っている人がいる」との情報が寄せられました。記者は真偽を確かめるため複数の選手を追跡。そのうち、世界ランク1位のA選手であることが発覚します。今年2月、A選手が車を運転する瞬間を目撃することになったのです。その瞬間の映像がこちら。張り込んでいた記者が本人を直撃します。
 車を運転していた視覚障害者柔道の選手:「(車の)運転はしてはいけないけど、荷物が多すぎる時はたまに…」
 結局、1年間の取材の結果、女子代表6人中4人が免許を所有。男子代表は9人中4人が兵役対象者だったことが分かりました。これらの選手は免許を取得した後に視力が悪くなったのでしょうか。しかし、記者の取材のなかでは、ある選手の知人からは「彼は目は良いよ」という証言も得られています。この疑惑は国会でも取り上げられる事態に。
 共に民主党、イ・ジェジョン議員:「視力の確認のために眼科医が関与している可能性もあり、さまざまな状況について刑事的な捜査の必要もあると思います」
 調査を求める議員に対して、韓国の警察トップは徹底的に操作をするように指示、結果を報告するということです。

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