今なお武漢に残る日本人 「異常な状況」と現状語る[2020/01/31 17:53]
3回にわたるチャーター便で565人が帰国した一方で、武漢市内に今もなお残っている日本人男性がいます。現在の武漢の様子について31日午後、話を伺いました。
華中農業大学・津田賢一教授(44):「華中農業大学という所に勤務先があって大学内に住んでいます。(大学内の)家から勤務先に移動する時もほとんど人を見かけない状態ですね。相当、異常な状況ではありますね」
こう語るのは、研究機関が集まる地区の大学で食物免疫学を研究している津田賢一教授です。武漢市は1週間前の23日に公共交通機関がストップしました。
長江の南、武昌地区にある比較的新しいショッピングエリアには人が全く行き交っておらず、店も閉まっています。一方、スーパーでは、買い物客の行列ができていました。レジは1時間待ちの状態だということです。この翌日、24日からは津田教授のもとに、こんなメールが届くようになりました。
華中農業大学・津田賢一教授:「大学外には出ないというのと大学外から学内には入らないという通達は来ています。安否確認も毎日」
大学構内にウイルスが入らないよう、万全の態勢が取られているといいます。
華中農業大学・津田賢一教授:「この大学門が4つぐらいあって、そのうち3つは完全に閉鎖されていて、1つが10人ぐらいのセキュリティーの態勢で体温検査ですね。IDチェックもしている感じです」
大学の春節休みは来月10日までですが、再開の見通しは立っていません。
華中農業大学・津田賢一教授:「(Q.武漢に残ろうと決めた理由は?)僕は中国人の学生を面倒見る立場なので、(彼らを)ここにおいて帰ることはできないと思いました」
津田教授は、食料などは今のところ問題ないといいますが、20日間ぐらい大学から出ていないということです。