日ロ、北方領土交渉を加速…“プレゼント交換”も[2013/04/30 11:47]

 日本とロシアの首脳が北方領土交渉の加速で合意しました。会談では、安倍総理大臣が来年のソチオリンピックの成功を祈るという演出でスキー板とウエアを贈呈します。一方のプーチン大統領は、日露通好条約が結ばれた1855年の年代物のワインをその場で振る舞い、友好ムードも高まりました。しかし、領土を巡る交渉は依然として厳しい情勢です。

 安倍総理大臣:「首脳の決断なしには、この問題(北方領土問題)は解決しない。この信頼をもとに、私とプーチン大統領がともにしっかりと取り組んでいきたい」
 プーチン大統領:「戦後67、8年、解決されていない問題があって、すぐに解決というのはあり得ないと思うが、こういった作業をこれから進めて、難しい両国にとって重要な問題を解決すると期待している」
 今回の首脳会談では、領土問題のほかにも両国の外務・防衛閣僚会議を設置して安全保障面での連携を強化することや、極東・東シベリアに眠るエネルギー資源を共同開発することなど経済面の関係を深めることでも合意をみました。いずれも領土問題解決に向けた環境整備の役割も期待されています。日ロ間に横たわる領土問題の解決に向けてスタートラインに立つことはできました。ただ、「双方に受け入れ可能な案」とはどういうものなのか、今後どう進めるのかは依然、不透明で、両首脳は重い責任を背負うことになります。

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