「日雇い派遣禁止」見直しへ 求職者らから不安の声[2013/10/04 11:52]

 2009年の正月に社会問題となった「年越し派遣村」。当時の民主党政権は、「雇用が不安定になる」などの理由で「日雇い派遣」を禁止しましたが、安倍政権はこれを見直す案を4日にまとめます。

 (政治部・菅原裕和記者報告)
 東京・文京区のハローワークには、職を求める人が朝から次々とやって来ています。ハローワークによりますと、正社員といった安定した求人はなかなか増えていないのが現実です。こうしたなか、政府の規制改革会議は4日、去年、禁止したばかりの日雇い派遣を再び認めるよう提案します。
 稲田規制改革担当大臣:「規制改革会議としては、多様な働き方を認めていく必要があるのではないか。そういう切り口での提言になると思う」
 規制改革会議では、短期間の労働を必要とする業務もあることから、「日雇いの禁止は就労の機会を損なう」として、4日に解禁を提案します。しかし、職を探している人からすれば疑問の声も聞かれます。
 求職者:「リーマンショック直後の日比谷公園の派遣村のような事例がまた多く発生すると思う」「安定しないし、僕は不安だと思うし、そういう方が多いんじゃないかな」
 提案では、日雇い派遣の乱用防止を掲げてはいますが、その具体的な実現性はありません。会議はこれまで、経営者目線で進められてきました。再び「ネットカフェ難民」といった不安定な雇用も懸念されます。

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