日・ASEAN共同声明「航行と飛行の自由の確保を」[2013/12/14 17:38]

 日本とASEAN=東南アジア諸国連合の10カ国の首脳は会談を終え、中国を念頭に航行と飛行の自由と安全を確保するとした共同声明をまとめました。

 (政治部・藤川みな代記者報告)
 安倍総理大臣は、会議のなかで「一方的に現状を変えようとする動きは、強い懸念材料だ」と中国をけん制しました。
 安倍総理大臣:「国際法上の一般原則である、公海上における飛行の自由の重要性についても確認しました」
 また、安倍総理は、中国の海洋進出を念頭に「すべての関係国が、力による一方的現状変更に訴えることなく、国際法を順守すべきことで一致した」と発表しました。しかし、共同声明には「東アジア地域の安全保障環境は、ますます厳しくなっている」という日本の主張は盛り込まれず、防空識別圏の設定など中国の行動を直接批判する表現も入っていません。ASEAN10カ国のなかには、南シナ海で中国と領有権問題を抱える国がある一方で、中国と友好関係が深い国もあることから、足並みをそろえるために配慮した形です。共同声明をまとめたものの、中国の脅威に対する具体策は打ち出せず、日本と中国の板挟みになっているASEAN各国の厳しい状況が浮き彫りになった形です。

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