「脱原発」でタッグの“元総理連合”に永田町は[2014/01/14 17:01]

 都知事選挙を巡って大きな動きがあった一日となりましたが、「脱原発」でタッグを組んだ細川・小泉連合に対して、永田町の反応です。

 (政治部・足立直紀記者報告)
 安倍総理大臣が「政治の師匠」とまで呼んでいる小泉元総理大臣が細川サイドに表立ってついたことで、政府・自民党内には衝撃が走っています。
 菅官房長官:「原発政策は、設置自治体を含めて国全体で取りあげる問題だ。東京都だけで決める政策課題ではない」
 菅長官はこのようにかわしましたが、安倍政権にとって脅威なのは、小泉氏が「国政に影響を与える」ことを目的にはっきりと掲げていることです。それだけに、安倍総理も「都知事としての課題も議論するべきだ」と語るなど、少子高齢化や防災などに争点を散らそうと躍起になっています。一方の民主党は、細川元総理大臣が無所属で出馬するにもかかわらず、党勢を立て直し、自民党に一矢報いるチャンスだと大歓迎しています。
 民主党・松原都連会長:「民主党東京都連としては、組織的勝手連として細川候補を支援することをきょうの選対会議で確認をし、決定した」
 また、いち早く「脱原発」を掲げた宇都宮健児氏の陣営も「元総理コンビ」が同じ旗印を掲げたことに戸惑いを隠しきれません。ただ、細川氏は、大きな過去の問題を抱えています。それが、20年前の佐川急便からの1億円借り入れ問題です。総理を辞任した一つの原因でもありますが、猪瀬前都知事もまさに借入金問題で辞任しただけに、今回の出馬にあたって、細川氏には改めて説明責任がのしかかることになります。一方の舛添元厚生労働大臣にも過去の問題があります。それが、4年前に離党し、新党を結成した問題です。この件について、自民党都連とは手打ちをしたものの、しこりは依然残っていて、弱い支援にとどまっています。人気健在の小泉氏が細川氏支援に回ったことで、自民分断の可能性も強まっています。

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