原発再稼働にはずみ… 都知事選“追い風”安倍政権[2014/02/10 11:48]

 首都決戦を制したことで、安倍政権にとっては追い風です。安倍総理大臣が政治の師と仰ぐ小泉元総理大臣との代理戦争の様相となった都知事選挙。「原発即ゼロ」だけを争点にして戦う「細川・小泉劇場」は不発に終わりました。安倍政権では、原発再稼働に向けてはずみが付いたという見方が広がっています。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 原発即ゼロを掲げた小泉元総理に圧勝したにもかかわらず、安倍総理は、国会論戦ではあえて原発再稼働については抑え気味でした。
 安倍総理大臣:「新たなエネルギー基本計画を踏まえ、再生可能エネルギーの導入状況、原発再稼働の状況なども見極め、出来るだけ早くエネルギーのベストミックスの目標を設定していく」
 政府は、原発再稼働を盛り込んだエネルギー基本計画の閣議決定を今月中に目指す方針です。政府・与党内には、小泉氏について「ご隠居さんがいくら集まったって何の影響力も持たないことがこれで分かった」という安堵(あんど)の声も広がっていて、原発再稼働へのハードルをクリアしたという認識が広がっています。しかし、今後、原発立地地域の石川や福島、愛媛などの県知事選が今年中に控えているだけでなく、小泉氏も「まだこれからも原発ゼロに向けて努力する」と公言しているだけに、党内の警戒感は完全に無くなったわけではありません。それでも「脱原発」という世論は根強くあることから、そういった声にも配慮しながら進めていくことになりそうです。

こちらも読まれています