「日韓で一定のやり取り」河野談話“検証”一部判明[2014/06/16 11:50]

 慰安婦問題を巡って1993年に日本政府が謝罪した河野談話の検証結果が今週、国会に報告されます。河野談話では、慰安所が旧日本軍の要請で設置され、慰安婦の募集も本人たちの意思に反していたことなどが明記されました。今回の検証では、旧日本軍の関与を認めた経緯や韓国側との調整の有無がポイントです。今回の報告書では、「日韓の間で一定のやり取りがあった」という表現が入る方向で調整しています。

 (政治部・千々岩森生記者報告)
 今回の検証作業は4月下旬に始まり、メンバーや内容は極秘のまま、過去の資料や関係者への聞き取りを中心に行われてきました。河野談話を検証する作業チームは5人で、座長には但木敬一元検事総長が就いています。国際法や人権、東アジアの現代史に詳しい学者や、元慰安婦を支援するアジア女性基金に関わったメンバーもいて、5人のうち3人は女性です。焦点の談話作成段階での文言調整については、「日本と韓国の間で一定のやり取りがあった」とする一方、互いに談話を作成することで、過去に区切りを付けて「日韓関係を前に進めたいという思いがあった」とする方針です。政府は、報告書を20日を軸に国会に提出する見通しですが、河野談話の見直しは行わない方針です。

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