石破氏「安保大臣」固辞へ 安倍政権に大きな火種も[2014/08/25 11:51]

 来週に行われる内閣改造で、安倍総理大臣は、これまで党で支えてきた自民党の石破幹事長を交代させ、安保法制担当大臣への就任を打診しています。しかし、石破氏は「安全保障の考え方が違う」と固辞する意向です。石破氏の周辺からは、来年の自民党総裁選もにらんで、無役でも構わないという声も出ていて、両者の駆け引きが本格化しています。

 (政治部・水頭洋太記者報告)
 石破氏は近く、安倍総理と直接会って結論を出すとしていますが、話し合いは物別れに終わりそうです。石破氏は「持論と違う安全保障政策について、国会で答弁はできない」として、安倍総理が安保政策全般を石破氏に任せない限り、固辞する構えです。一時は受諾も検討した石破氏ですが、「無役で総裁選に備えるべき」という石破氏周辺議員の強い説得もあり、固辞に傾きました。また、いまだに党内に大きな影響力を持つ青木元参院会長や森元総理大臣らの「入閣は断るべきだ」という強い意向も働いているとされ、苦手とされた長老らとの関係改善もこの決断を後押ししました。しかし、安倍総理は、石破氏の党内の調整力に不満があるとされ、幹事長は交代させる方針です。ただ、地方でも人気がある石破幹事長を無役にすることは、党内が割れるリスクもはらんでいて、安倍政権にとって大きな火種となりそうです。

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