外務省公開 沖縄返還で総理の演説を米の圧力で変更[2015/01/15 11:51]

 沖縄返還を実現した当時の佐藤栄作総理大臣が1965年に行った演説について、アメリカ政府から「沖縄の軍事基地の重要性を強調されることを期待する」と指摘されて、修正されていたことが15日に公開された外務省の記録で明らかになりました。

 1965年8月、当時の佐藤総理は、返還前の沖縄を訪問して演説を行いました。当時、外務省が作成した文書によりますと、佐藤総理の演説案に対し、アメリカ側が「沖縄の軍事基地の重要性について総理が強調されることを期待する」と指摘しました。これに対し、日本側が「変更は困難だ」と伝えたところ、アメリカ側は「沖縄に関する日米協力関係に障害があり得る」と強く変更を迫りました。結局、佐藤総理の演説には、「極東における平和と安定のために沖縄が果たしている役割は極めて重要」などとアメリカ軍基地の重要性を強調する文言が盛り込まれました。

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