陣頭指揮の安倍総理「厳しい時間との戦いになる」[2015/01/21 18:00]

 過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質に取り、身代金約240億円を要求しています。安倍総理大臣は、外遊先のイスラエルから予定を早めて21日午後に帰国しました。総理官邸で陣頭指揮にあたることになります。

 (政治部・足立直紀記者報告)
 総理官邸では関係閣僚会議が始まり、現在も続いています。この頭で、安倍総理は「人命を盾に取って脅迫する許し難いテロ行為だ」と指摘したうえで、「直ちに解放するよう強く要求する」「厳しい時間との戦いだ。情報戦を展開する必要がある」と述べました。
 安倍総理大臣:「(Q.イスラム国に人質の解放を求めていくのが政府の方針と受け止めているが、状況やその方針について変わりはあるか?)厳しい時間との戦いではありますが、政府として総力を挙げて対応に全力を尽くして参ります。これまで培ってきたあらゆる外交チャンネル、外交ルートを最大限活用して、2人の解放に向けて手段を尽くすように指示を出しました。私自身、先般、パレスチナ大統領と直接、お目に掛かって協力を要請し、また電話においてエジプト大統領、ヨルダン国王、そしてトルコ大統領と会談を行い、協力を要請したところであるが、この問題解決のために全力を尽くすと約束を頂いております。いずれにせよ、我が国は決してテロに屈することはありません。国際社会と手を携えて、この卑劣なテロとの戦いに万全を期して参ります」
 関係閣僚会議の冒頭でも、テロに屈することなく、卑劣なテロとの戦いに万全を期していくという強い姿勢が示されました。「厳しい時間との戦いだ」ということで、情報戦を展開する必要があると指摘していました。政府としては、2億ドルはあくまでも非軍事の人道支援だというメッセージをあらゆる手段を通じて発信していきます。身代金については、テロに屈しない方針を貫くということで、支払わずに2人の解放を目指す方針です。ただ、27時間が経った今でもイスラム国側との接触ができていない状況で、手探りの状況が続いています。

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