「ヨルダンの混乱」狙いか 日本政府 長期化視野[2015/01/31 11:48]

 日本政府は、「イスラム国」の狙いがヨルダン国内の内紛を誘発し、政権の転覆を図るものという見方を強めて対応にあたっています。

 (政治部・千々岩森生記者報告)
 31日昼すぎに現地の夜明けに合わせて菅官房長官が官邸に入る予定です。政権内部では、身代金や死刑囚の解放といったイスラム国側の要求について、真の狙いは「ヨルダン国内を混乱させること」との分析が出ています。事件の対応にあたるある幹部は、ヨルダンで政府への批判や「イスラム国への空爆をやめるべき」などの声が出ていることについて、「イスラム国の思惑通りとの見方もできる」としています。別の関係者も、「イスラム国はヨルダンの政権を弱体化させるために反政府勢力をあおっている」とみています。こうした見方は、27日にイスラム国が3度目のメッセージで「ボールはヨルダン側にある」と強調したころからさらに強まっています。政府は、イスラム国がヨルダン側をさらに揺さぶるために事件を長期化させる可能性もあるとみて、粘り強く対応する考えです。

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