首脳会談めぐり“あいまい合意” 日中韓外相会談[2015/03/22 00:15]

 日中韓外相会談が3年ぶりにソウルで行われ、早期に3カ国の首脳会談を開催するよう努力することなどを盛り込んだ共同発表が出されました。

 (政治部・藤川みな代記者報告)
 日中韓外相会談で共同文書が発表されるのは5年ぶりで、岸田外務大臣は「充実した発表ができて大変うれしい」と述べました。
 岸田外務大臣:「防災、環境、青少年交流、テロ対策、中東、アフリカ等の幅広い分野における日韓中協力について有意義な議論を行いました」
 ただ、日本は来月にも日中韓首脳会談を開催するよう提案していましたが、共同発表では「3カ国にとって最も早期で都合の良い時期に開催すべく努力する」というあいまいな表現にとどまっています。戦後70年の総理談話の内容を懸念して反対している中国と、議長国として成果をまとめたい韓国、それぞれの顔を立てた形です。中国の王毅外相は、日中外相会談でも3カ国の会談でも、安倍内閣の姿勢を強く牽制(けんせい)しました。共同発表という形で関係改善のムードは演出したものの、歴史認識を巡る溝は深く、日中韓首脳会談のめどは立っていない状況です。

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