中国念頭に協力へ 日米がガイドライン改定で合意[2015/04/28 05:55]

 日米両政府は、自衛隊とアメリカ軍の役割分担を定める防衛協力の指針、いわゆる「ガイドライン」の改定で合意しました。平時から有事まで切れ目のない日米の連携がうたわれています。

 (政治部・安西陽太記者報告)
 今回のガイドラインで想定しているのは中国です。早速、会見でアメリカ側が南シナ海での中国の動きを牽制(けんせい)しました。
 ケリー国務長官:「我々、日米両政府は、いかなる形でも(各国の)航行の自由や飛行の自由を妨げる行為が、大国が小国に対する特権だとの考えに反対する」
 岸田外務大臣:「(南シナ海での)一方的な現状変更の試みは放置できません」
 また、海洋進出を強める中国を念頭に離島防衛での日米の共同対処を明記しているほか、有事には集団的自衛権を行使して弾道ミサイルの迎撃や停戦前の機雷掃海を行うことなども想定しています。平時においては、サイバーや宇宙分野での情報共有や自衛隊とアメリカ軍の一体的運用のために日米共同調整所を設置するとしています。自衛隊をより積極的に活用する方針の新ガイドラインにより、日本の安全保障政策は新たな次元に入ったといえます。

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