「2合区案」 自民公明で賛否割れ 4閣僚もが反対[2015/07/24 11:48]

 連立与党で異例の事態です。参議院の選挙制度を巡って、自民党などが提出した島根と鳥取、徳島と高知を合区する案が採決されます。しかし、自民党の合区対象の6人が造反の可能性を示唆しているほか、対象の県選出の衆議院議員、石破、竹下、中谷、山口の4大臣も反対していて、党内のきしみは増しています。さらに、公明党も格差が2倍以内にならないとして反対する方針で、自公で賛否が割れるのは1999年に連立を組んで以来、初めてです。

 (政治部・布施哲記者報告)
 参議院では、自民党提出の改正案の採決がまもなく行われて、維新など野党4党の賛成とともに可決する見通しです。現在の参議院本会議場では、採決前の法案に対する質疑がまだ行われています。自民党内では、合区の対象となる選挙区の議員6人が自民党案に反対していて、執行部が説得にあたってきました。しかし、執行部が説得できないまま本会議に突入し、反対している6人の議員は「退席するかどうかはその場で決める」としています。一方、最高裁の指摘を踏まえて「一票の格差を2倍以内にするべき」だとして、自民党案とは別の法案を出すことになった公明党もいら立ちを募らせています。
 公明党・山口代表:「やはり第1党、第2党の責任は極めて重いと思います。しかし、合意形成をしなければ地方から断罪される。そういう厳しい方向が待ち受けている」
 公明党はこの一件による連立与党への影響はないとしていますが、改革に踏み込めず、そして、党内の反対派も抑えきれなかった参議院自民執行部の調整力不足が露呈した形となりました。

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