安倍総理は更迭を拒否 野党は礒崎氏の任命責任追及[2015/08/04 11:47]

 安保法制を巡り、「法的安定性は関係ない」という発言で民主党などから辞任要求が出ていた礒崎総理補佐官。3日の参考人質疑で説明を果たしたとして、安倍総理大臣は「OK」を出しましたが、民主党は収まらず、4日は集中審議で安倍総理に礒崎氏の任命責任を追及しています。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 政府側としては3日の礒崎氏の委員会出席をもって幕引きとしたい考えで、安倍総理は礒崎氏を更迭しない考えを改めて強調しました。
 民主党・小川勝也参院議員:「総理からたしなめて辞任を促すのが惻隠(そくいん)の情というか、温かい配慮だと思うが」
 安倍総理大臣:「今後、補佐官としての職務に精励する旨、説明しており、引き続き職務にあたってもらいたい」
 ただ、与党内でも不満はくすぶっています。4日午前に行われた自民党幹部の会議で、出席した重鎮議員から礒崎氏の姿勢を疑問視する声が公然と上がりました。また、公明党幹部の一人は「ギリギリのところで我慢しているんだ」と話していました。では、なぜ官邸側が礒崎氏を守るのかということですが、安保法制の立案に関わった礒崎氏を更迭すれば、野党を勢いづかせる可能性があるからです。また、安倍総理にとって重要テーマでもある戦後70年談話や自民党総裁選が控えています。内閣支持率が低下傾向にあるなかで、内閣や官邸に隙があるとみられるのは避けたいという狙いもあるようです。

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