終盤10分“差し”で…安倍・プーチン会談、進展は?[2015/09/29 11:46]

 ロシアのメドベージェフ首相ら政府高官が夏以降、相次いで北方領土を訪れています。日本政府は「極めて遺憾だ」としながらも、プーチン大統領の年内の訪日を実現し、領土問題の解決につなげたい考えです。こうしたなか、ニューヨークで日ロ首脳会談が行われました。進展はあったのでしょうか。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 会談の冒頭は、領土問題を強調する安倍総理大臣に対し、プーチン大統領の方は経済重視で両国の関心の違いが際立った格好です。
 安倍総理大臣:「腰を据えてウラジーミル(プーチン大統領)との間で、平和条約交渉に取り組むことができる素地が整ったと思います」
 プーチン大統領:「日ロ間には大きな展望があると確信している。数多くの共同プロジェクトの存在がそれを裏付けている」
 会談では、安倍総理が「大統領の来日をベストなタイミングで実現したい」と呼び掛けました。そのうえで、「準備を静かな雰囲気のなかで進めたい」と強調し、ロシア政府高官の北方領土訪問が相次いでいることを牽制(けんせい)しました。プーチン大統領は、解決策を目指すことについては理解を示し、秋の国際会議の場などで首脳の対話を継続することで一致しました。会談の終盤では両首脳が10分間、1対1で対話する場面もあったということです。北方領土問題の進展はトップ同士の交渉次第ということになります。

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