大臣の名は「1億大臣」それじゃあまりに気の毒?![2015/10/09 11:49]

 安倍政権が掲げる「1億総活躍社会」。少子高齢化に歯止めを掛け、人口1億人規模を50年後も維持しながら、若者から高齢者まで誰もが活躍できる社会を目指しています。そのために、GDP(国内総生産)600兆円、希望出生率1.8、介護離職ゼロの「新3本の矢」を放つとしましたが、これは「矢ではなく的だ」と揶揄(やゆ)する声が与党内からも出ています。

 (政治部・長谷川由宇記者報告)
 総理官邸の真向かいにある建物の中に1億総活躍の担当部署が新設される予定ですが、部屋の確保やスタッフの人選すらまだ終わっていない状況で、現在あるのは10階の加藤大臣室だけです。
 加藤1億総活躍担当大臣:「まず、喫緊に対応すべき対策というものを年内の早い段階でまとめるということが当面の課題である」
 加藤大臣は、今月末にも閣僚や有識者をメンバーとする数十人規模の国民会議を立ち上げます。そして、今年度の補正予算をにらみながら、年内に1億総活躍社会を実現するための「緊急対策」を取りまとめる方針です。ただ、石破地方創生担当大臣が会見で、「最近になって突然できた概念なので、戸惑いがないとはいえない」と冷ややかな声も上がっています。大臣の略称についてさえ、政府内では「『1億大臣』ではあまりに気の毒だ」と頭を悩ませている状況です。

こちらも読まれています