甘利氏辞任の余波続く 予算審議の日程決まらず[2016/01/29 11:46]

 甘利前経済再生担当大臣は辞任したものの、安倍政権への影響は収まっていません。政府・与党が年度内の成立を目指す2016年度予算案は、いまだ審議入りの日程が決まらず、調整が続いています。

 (政治部・白川昌見記者報告)
 29日午前11時から行われる予定だった本予算を巡る与野党の話し合いは今も行われていません。野党側は甘利氏の辞任を受け、政府・与党の側から、きちんと謝罪があるべきだとしています。
 民主党・枝野幹事長:「経済演説をしたことになっている大臣が急にお辞めになったんですから、しかるべきけじめをして頂かないと」
 与党側は来月1日からの本予算の審議入りを目指していますが、野党側は甘利事務所とURの接触の履歴や国土交通省の局長の発言内容などが提出されなければ、予算の審議には応じない構えです。ある野党幹部は「甘利大臣が辞任したからといって幕引きにはさせない。これで予算の年度内成立も難しくなった」と語っています。一方の自民党側は「甘利氏が覚悟を決めて辞任したのだから、これ以上、追及する必要はない」と擁護する構えです。幹事長会談を開いて野党側と調整する案も浮上しています。スキャンダルで閣僚が辞任した直後だけに、あまり強引な国会運営はできないというのが本音で、野党の出方を見極めながら頭を悩ませて対応することになりそうです。

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