野党もだらしない…ゆるんでも「消去法で安倍内閣」[2016/02/18 17:03]

 日替わりのように閣僚や議員の失態や失言が飛び出し、緩みが目立つ自民党に公明党も怒り心頭です。この自民党に見られる緩み、当の自民党はどう受け止めているのでしょうか。

 (政治部・中丸徹記者報告)
 自民党のなかで話を聞いていますと、「明らかに緩んでいる」「相当、危機感を持っている」という声が聞こえてきます。18日、谷垣幹事長が安倍総理大臣に会い、「政権に戻って3年、少し脇を締めていかないといけない」と語ったようにかなり深刻な事態であると受け止められています。一方で、これだけ不祥事が相次ぎながらも、予算案など法案の審議は与党ペースで順調に進んでいます。自民党幹部が「つまらない国会だ」というように与党もだらしなければ野党もだらしないという、見せ場の乏しい国会質疑がだらだらと続いているというところです。
 (Q.今年の夏は参議院選挙があるが、一部では『衆参ダブル選挙か』あるいは『もっと早めて4月解散か』という話もありました。今の空気はどうでしょうか?)
 4月解散というシナリオも聞こえてはきたんですけれども、今はまったくそういうムードはありません。宮崎議員の辞職などに伴う4月の補欠選挙の結果をみてから、7月に衆参同日選挙を行うかどうか安倍総理は判断するとみられています。安倍内閣というのは世論調査の支持率をよく見ている内閣で、支持率を通じて国民と対話をしながらものを進めていくことでこれまで順調にやってきたといえます。今後の注目は、こうした不祥事の数々が内閣や自民党の支持率に響いてくるかどうかという一点になります。「結局、民主党がだらしない限り、もう不祥事なんかでは支持率は下がらないんだ」という自民党の議員もいまして、野党に期待感が出てこない限り、「消去法で安倍内閣」という奇妙な安定感がしばらく続いていくとみられています。

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