与党「最大の課題は緩みだ」 2016年度予算が成立へ[2016/03/29 11:50]

 今年1月から始まった予算案の審議中、閣僚では、甘利前大臣の辞任をはじめ、石破地方創生大臣の「趣旨説明取り違え」、林経済産業大臣の「勉強不足」発言。そして、自民党議員からは、不倫問題や失言などが安倍チルドレンを中心に相次ぎました。与党内からもおごりや緩みを戒める声が出るなかで、2016年度予算案が29日に成立します。

 (政治部・大瀧翔子記者報告)
 ある自民党幹部は、「後半国会最大の課題は緩みだ」と指摘しています。
 自民党・谷垣幹事長:「きのう、役員会で安倍総裁が『長い間、努力して勝ち得た信頼も、それを損なうのは一朝にして損なうことがあると』」
 来週には、TPP(環太平洋経済連携協定)の国会承認と農業対策を含む関連法案が衆議院で審議入りする見込みです。政府・与党は、審議を通じてTPPの影響やその対策を丁寧に説明し、農家の不安を払拭したい考えです。これに対し、野党はTPPの交渉経緯や法案内容だけでなく、JA職員に暴行を加えたとされる議員をはじめ、自民党の「緩み」も追及する構えです。参議院選挙で与党はこれまで何度もお灸をすえられてきた過去があるだけに、安倍政権としては一つのミスが命取りになりかねない状況です。

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