麻生氏が折れ…対立は収束 増税延期、総理が会見へ[2016/05/31 11:51]

 安倍総理大臣は消費税率10%への増税を2年半先送り、衆議院解散という「伝家の宝刀」は抜くと見せ掛けて抜かない考えです。麻生副総理兼財務大臣は増税先送りなら解散するよう求めましたが、30日夜の会合でついに折れました。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 最も強硬だったのが麻生大臣ですが、安倍総理は1対1で3時間かけて説得することで政権内の亀裂を収めた格好です。31日朝の閣議前の様子ですが、30日とは打って変わって安倍総理と麻生大臣が談笑していました。
 麻生財務大臣:「結果が大事なので私の気持ちは関係ありません。基本的に自由民主党は色々な意見が出る。その意見を踏まえて最終的に総裁・総理大臣が決定する。それに従う、それがルールです」
 くすぶり続けていた解散論が鎮火し、永田町はいよいよ参院選モードです。安倍総理は来月1日の記者会見で、消費税引き上げの2年半延期を正式に表明します。焦点は、増税分を充てる予定だった社会保障の充実策とその財源問題にどう対応するかです。安倍総理としては、赤字国債を発行することに踏み込んだ民進党との違いを際立たせるために赤字国債には頼らないこと、そして、子育て支援や介護対策を優先的に実施することを表明する見通しです。ただ、安倍総理は、2014年に「再び増税を延期することはない」と断言して衆議院を解散した経緯があるだけに、1日の記者会見では国民に納得する説明が求められることになります。

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