尖閣諸島周辺に中国公船 5日連続、日増しに増え…[2016/08/09 11:50]

 5日連続で、9日も中国の公船が居座っています。沖縄県の尖閣諸島周辺で今月5日に漁船団と公船2隻が初めて同時に日本の領海に侵入しました。これを皮切りに、領海とその外側の接続水域を航行した中国公船の数は、5日に3隻、6日に7隻、7日は13隻、そして8日は過去最多の15隻と、日ごとに増えています。岸田外務大臣は程永華駐日大使を呼びつけて抗議しました。

 (政治部・小池直子記者報告)
 岸田大臣は程大使に対し、握手も出迎えもせずに、いつになく険しい表情で会談に臨みました。会談で岸田大臣は、「度重なる抗議にもかかわらず、多数の公船の派遣は我が国の主権の侵害であり、決して認められない」として、船を直ちに退去させるよう強く抗議しました。一方、程大使は会談後、記者団に次のように述べました。
 中国・程永華大使:「私からは『“魚釣島”は中国の固有の領土であって、中国の関連の船舶が当該関連の海域で活動を行うのは当然のことである』と中国側の立場を説明しました」
 来月に中国で行われるG20首脳サミットでは、安倍総理大臣と習近平国家主席の会談が調整されていますが、総理周辺は「このままいけば、総理はかなり強い抗議をすることになるだろう」と述べています。政府関係者は「中国側には、東シナ海の領有権の主張を一歩進めようとする意図があるのではないか」と強い警戒を示していて、抗議以外の次の手段も検討しているとしています。

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