「生前退位」初ヒアリング 専門家の賛否分かれる[2016/11/08 05:51]

 天皇陛下の「生前退位」について、専門家5人のうち3人が条件付きで容認する一方、2人が反対の意見を表明するなど賛否が分かれました。

 政府は天皇の生前退位など公務の負担軽減策について、皇室制度などに詳しい専門家のヒアリングを初めて実施しました。
 日本大学教授・古川隆久氏:「皆でちゃんと議論したうえであれば、生前退位という形もあり得るのではないか」
 古川氏は生前退位について、皇室典範の改正による恒久的な制度とするよう求めました。そして、保阪正康氏と所功氏は「一代限りの特別法を認めたうえで、将来的には皇室典範の改正を行う必要がある」と主張しました。
 東京大学名誉教授・平川祐弘氏:「摂政でよろしいんじゃないですか」
 一方、平川氏は「摂政が国事行為を代行するのが望ましい」として、生前退位には否定的な見解を示しました。また、大原康男氏は「皇室典範を改正し、高齢を理由とする場合にも摂政を置けるようにすべき」と主張しました。有識者会議では今月中に残り11人の専門家のヒアリングを行い、来月には意見をまとめる作業に入ります。

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