TPP法案が衆院通過 トランプ氏当選翌日に…[2016/11/10 17:24]

 国会ではTPP(環太平洋経済連携協定)関連法案が野党が反発するなか、10日午後に衆議院を通過しました。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 衆議院の本会議が終わり、TPP協定案と関連法案は与党などの賛成多数で衆議院を通過しました。その際、民進党は反対討論は行ったものの反対票を投じることなく退席という対応でした。また、TPPに先立って民進党など野党4党は2度にわたる失言の山本農林水産大臣に対して不信任案を提出しましたが、与党の反対多数で否決されたという状況です。
 (Q.TPP反対派のトランプ氏が次期大統領に決まった翌日になぜ採決を急いだのか?)
 一言で言うと、「筋が通らないから」です。今年2月にTPP参加12カ国は国内の手続きを進めることで合意しています。アメリカの事情が変わったからといって、日本も手のひらを返して手続きを止めるとなると、日本の主体性が問われることになります。TPPは仕組み上、アメリカ抜きでは発効しないため、もはや暗雲が立ち込めています。ただ、日本側としては先陣を切って承認することで、トランプ氏のアメリカ国内向けの保護主義的な主張を牽制(けんせい)するとともに、アメリカの承認にも望みをつなげたい考えです。

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