天皇の退位“恒久的な制度化”に否定的な意見相次ぐ[2016/12/26 17:00]

 天皇の退位を巡る政府の有識者会議で、皇室典範を改正して天皇の退位を恒久的な制度にすることに否定的な意見が相次いでいたことが分かりました。

 14日に開催された有識者会議の議事録が総理官邸のホームページで公表されました。有識者6人による討議では、皇室典範を改正して退位を恒久的な制度にすることについて「強制的な退位や恣意(しい)的な退位の根拠として硬直化する」などの意見が出ました。また、退位の要件を制度化することには「困難を伴うのではないか」との見解も示されました。一方で、現在の天皇に限って退位を認める特例法については「憲法上も特例法によって皇室典範を補足・追補していくことは、法理論として十分、可能ではないか」などと肯定する見解が相次ぎました。有識者会議は来年1月中旬以降に、議論の中間まとめとなる「論点整理」を公表する予定で、退位については今の天皇に限った特例法を軸とした案を示す見通しです。

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