「敵は我が心に」安倍総理 解散戦略は総裁選念頭に[2017/01/05 11:49]

 「酉(とり)年解散」となるのでしょうか。これまでの酉年では、12年前が小泉政権の郵政解散で自民党が圧勝しました。24年前の宮沢政権では自民党分裂して野党になり、細川政権が誕生。48年前は佐藤政権がアメリカと沖縄返還の合意をした後に解散し、大勝しました。安倍政権で迎えた酉年は、来年の自民党総裁選を念頭に「ポスト安倍」の動きをにらみながらの解散戦略となりそうです。

 (政治部・水頭洋太記者報告)
 安倍総理大臣は、ポスト安倍が自分自身であると宣言するかのような余裕の仕事始めです。
 安倍総理大臣:「目の前の敵を倒すのは簡単だけど、自分の心のなかにある敵を倒すのは難しい。この言葉を私自身の戒めにしながら、一歩一歩、皆様とともに進んでいきたい」
 自民党は総裁任期を3期9年に延長する方針で、二階幹事長は安倍総理の再選が有力だとしています。こうしたなか、ポスト安倍の筆頭と目される石破氏が来年の総裁選に向けて動きを加速させます。20日から始まる国会の重要課題の一つ、天皇陛下の退位について、石破氏は派閥で勉強会を開きます。特例法での対応を軸に議論を進める官邸に対して待ったをかけることで存在感を高めたい考えです。ただ、石破氏周辺は党内基盤が弱いため、「いくら勉強会を重ねても相手にしてもらえない」と漏らしています。そのため、石破氏のこうした動きが大きな影響力を持つには今年1年、どれだけ党内で仲間作りができるかにかかっています。

こちらも読まれています