あっせん仲介は「人助け…」 文科省OB、違法性否定[2017/02/07 11:50]

 文部科学省が組織的に天下りをあっせんしていた問題で、国会で集中審議が行われています。文科省は関係の深い団体に補助金を出していました。その団体の支援を受けていた仲介役の文科省OBが文科省幹部の天下り先を見つけ、あっせんしていました。また、別の案件に関わっていたとされる前川前事務次官も集中審議に出席し、追及が行われています。

 (政治部・白川昌見記者報告)
 民進党の江田代表代行は「これは旧態依然とした組織ぐるみの法律違反だ」と迫りました。
 民進党・江田衆院議員:「今回、おやりになったことをそんなに重大な問題とは認識されてない」
 文科省・前川前次官:「国民の信頼を揺るがしたということは万死に値する責任と考えている」
 民進党・江田衆院議員:「(違法性の)認識はなかったということでよろしいか」
 文科省・前川前次官:「OBによる再就職あっせんは、再就職規制にあたらないという軽率に信じる、軽信していた」
 江田氏は前川前次官に5000万円を超える退職金を返すよう迫りましたが、前川氏は「まだ調査中で今後、新たな責任が問われれば検討する」と述べるにとどまりました。また、あっせんを仲介していたOBの嶋貫氏は「人助けの思いで行った。認識不足を恥じている」と違法性の認識は否定しました。
 安倍総理大臣:「再就職規制の順守を徹底することにより、国民の疑念払拭に努める」
 安倍総理は「組織ぐるみといわれても仕方がない事案だ」と述べたうえで、再発防止に努める考えを示しました。野党側は法律改正をしてOBへの情報提供を一切、禁止するべきだと政府側を追及しています。

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