「いずも」とは、「米艦防護」の狙いは…記者解説[2017/05/01 18:00]

 史上初の任務を帯びたのは、自衛隊のなかでも特別な「船」でした。アメリカ軍の補給艦を護衛することになった「いずも」の内部には巨大な空間が広がっていました。防衛省を担当・取材している政治部の安西陽太記者の解説です。

 (Q.いずもの特徴は?)
 とにかくスケール感が大きいです。長さは、東海道新幹線の車両に例えると10両ほどあり、海上自衛隊最大の船です。緊急の災害派遣時には被災者らを最大500人、収容することができます。また、ヘリを9機同時に運用することができます。そのため、海の司令塔とも呼ばれています。ただ、持っている武器は短距離のミサイルや敵が撃った魚雷をかく乱するためのおとりの魚雷、敵のレーダーを惑わせるための装置など、自分の船を守るための武器しか持っていません。そのため、いずもの近くにある船を守ることはできます。
 (Q.政府にはどのような意図がある?)
 海上自衛隊最大の護衛艦がアメリカ海軍の輸送艦を守るということが日米同盟の深化・強化をアピールする狙いがあります。政府は、この任務を1カ月ほど前から検討し始めていて、危険度が低い太平洋側での任務実施を決定しました。こうした実績を徐々に積み重ねていき、北朝鮮に対する圧力を強めたい考えです。

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