“総理の秘蔵っ子”稲田氏が辞任 政権運営にも影響[2017/07/28 11:45]

 PKO(国連平和維持活動)の日報問題に関する特別防衛監察の結果の責任を取って、稲田防衛大臣が安倍総理大臣に辞表を提出し、受理されました。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 稲田大臣はすでに総理官邸を後にしていて、防衛省での記者会見を終えました。特別防衛監察の結果を発表して、自らの辞任を表明しました。
 稲田防衛大臣:「防衛大臣としての職を辞することと致しました。先ほど、総理に辞表を提出し、了承をされたところでございます」
 稲田大臣の進退を巡っては、政権内には8月3日の内閣改造に合わせて交代させるという考え方もあったのですが、この日報問題では事務次官と陸上幕僚長が引責辞任する事態になっています。最終的には27日夕方、安倍総理と稲田大臣が一対一で話した際に、稲田大臣から「自分だけが残るわけにはいかない」と安倍総理に対して辞意が伝えられました。
 (Q.稲田大臣といえば「安倍総理の秘蔵っ子」といわれていましたが、安倍政権にこの辞任は影響を与えそうですね?)
 安倍総理は記者団のインタビューに応じ、北朝鮮のミサイルへの警戒が続くなかで大臣が辞任したことについて「国民におわび」という発言をしました。
 安倍総理大臣:「国民の皆さまの閣僚に対する厳しいご批判については、私自身、真摯に受け止めなければならないと思っています。こうした結果となりましたことについて、改めておわび申し上げたいと思います」
 政権への影響という意味では、東京都議選への発言などこれまでも影響はありました。ただ、大臣の監督責任という意味でも、このタイミングで辞任しないという選択肢はなかったといえます。安倍総理としては、つけるべきけじめはつけたうえで内閣改造を行って、次につなげたい考えです。稲田大臣の後任に関しては、次の内閣改造まで当面は置かず、岸田外務大臣が兼任することにしています。

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