稲田氏辞任 総理と1対1「自分だけ残るわけには…」[2017/07/28 17:02]

 安倍総理大臣に重用されてきた稲田氏の辞任は、政権運営にも影響を及ぼしそうです。なぜ、来週の内閣改造を待たずに28日の動きになったのでしょうか。

 (政治部・吉野真太郎記者報告)
 確かに、稲田氏の進退を巡っては政権内部でも内閣改造の来月3日に合わせて交代させるという考え方もありました。稲田氏の国会答弁などが不安定だったことが政権の体力を奪ったという面は確かにありますが、今回はこのことで辞任の時期が早まったわけではなく、むしろ原因は日報問題でした。この問題では、特別防衛監察の結果を受けて黒江事務次官と陸上幕僚長が引責辞任することが決定的となるなかで、最終的に稲田氏の辞任が決まったのが27日の夕方です。安倍総理と稲田氏が1対1で数十分話した後に、稲田氏から「自分だけが残るわけにはいかない」と安倍総理に辞意が伝えられました。
 (Q.特別防衛監察の結果を待っていたのが国会での閉会中審査だったが、この日報問題を巡る審議は与野党で合意していたが、辞任でこの問題はどうなってしまうのか?)
 与野党の担当者は28日も協議を行いました。与党側は委員会の開催自体は認めていて、来月3日の内閣改造後に新しい防衛大臣のもとで行うことを提案しています。一方、野党側は来月1日に稲田氏を出席させて開催するよう求めていて、与野党が折り合っていません。民進党の山井国対委員長は不満をぶちまけていました。
 民進党・山井国対委員長:「辞めたからといって安保委員会に稲田大臣が出てこないのであれば、今回の辞任は『究極の稲田隠し』と言わざるを得ません」
 与野党の担当者は週明けにも再び協議するということです。

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