森友書き換え「内閣全体の問題」 野党が追及強める[2018/03/12 11:47]

 学校法人「森友学園」の国有地売却に関する決裁文書の書き換え問題です。文書を国会に提出した時の財務省の担当局長だった佐川国税庁長官が先週に辞任。その後、財務省は一転、決裁文書の書き換えがあったと認める方針を固めました。与党内からは自民党の小泉筆頭副幹事長が「事実なら深刻だ」と述べるなど厳しい意見が出ています。財務省は12日午後、国会に調査結果を正式に報告します。この問題を受けて、野党は「安倍内閣全体の問題だ」として攻勢を強めています。

 (政治部・村上祐子記者報告)
 野党側は「局面が変わった。内閣崩壊だ」として朝から断続的に作戦会議を行っています。
 立憲民主党・福山幹事長:「国会審議の信頼と前提を根本から覆す前代未聞の異常事態だ。政府全体の責任は極めて重い」
 午後1時から、財務省から野党側にも資料が提示される予定です。今後は、佐川氏の証人喚問に加えて、調査報告の内容次第では、安倍昭恵夫人の証人喚問も求めていく構えです。野党側が一番警戒しているのは「トカゲのしっぽ切り」で、「官僚だけに責任を押し付けて済ませてはならない」と佐川氏の辞任だけでは終わらせないと強調しています。少なくとも麻生大臣の辞任、その先の内閣総辞職まで追い込みたい考えです。さらに、ある幹部は「こういう時こそ野党の連携が必要」と、この問題をきっかけに分裂した野党を修復したい思いもにじみます。野党としては、世論の後押しを受けて、ここで一気に政権を追い詰めたい考えです。

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