憲法9条改正案の結論先送り “森友文書”が影響か[2018/03/14 11:46]

 森友問題の影響は自民党の憲法改正論議にも及び始めました。自民党は14日、憲法9条の扱いについて議論をしましたが、結論は先送りになりました。

 (政治部・前田洋平記者報告)
 戦力を持たないことを規定した憲法9条2項について、執行部は維持する方向で議論を進めていますが、石破元幹事長は14日も激しく反対しました。
 自民党・石破元幹事長:「(9条2項維持で)私は固まったとは思っていません。両論があるという状況が続いているわけですね」
 14日の会合では9条の改正について、2項を維持する案や削除する案など7つの条文案が提示されました。これに対して石破氏は、自衛隊を明記する際に戦力を持たないという言葉と矛盾するので2項は外すべきだと従来の主張を繰り返しました。このため執行部としては、25日の党大会に向けて9条の改正条文を今週中にまとめる方針でしたが、方向性を出すだけでとどめることとなりました。これは森友問題で与野党の対決が激しくなり、国会での憲法論議にまで話が及ばない状況になっていることも一つの要因です。党内では「憲法改正どころではない」との声も出ていて、執行部が描いていたスケジュール感に狂いが出始めているとの見方も広がっています。

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